食品工場で製品の品質を向上させたいのであれば、温度計センサーを積極的に導入する必要があります。一部の工程だけに温度計センサーを導入しただけで満足してはいけません。工場内のあらゆる場所に温度計センサーを設置し、衛生環境を適切な状態に保つことが大切です。食品工場では細菌やウイルス、化学物質や異物など様々な危険物が発生します。

特に食中毒の主な原因とされる細菌やウイルスが増殖して、製品に混入するのを防がなければなりません。食中毒を引き起こす細菌やウイルスにはサルモネラ菌や黄色ブドウ球菌、腸管出血性大腸菌やノロウイルスなどが存在します。これらが感染した食品を消費者が食べると吐き気や下痢、腹痛や発熱などの症状が起こります。腸管出血性大腸菌による食中毒は激しい腹痛や血の混じった下痢などの症状が現れ、命を落とす可能性もあるので注意が必要です。

危険な細菌やウイルスは基本的に熱に弱いという特徴があります。加熱処理や衛生環境の管理を適切に行なっていれば被害を防ぐことができます。細菌の中には黄色ブドウ球菌のように熱に強い毒素を作り出すものも存在します。既に毒素が作り出された後では、加熱処理を行っても意味がありません。

細菌やウイルスは目に見えないので、特定の工程ではなく工場内のあらゆる場所に温度計センサーを設置する必要があります。工場内の衛生環境を適切に保ちつつ外部から危険物が持ち込まれるのを防ぐ対策を講じれば、製品の品質と安全性を高めることができます。